この素晴らしい世界に祝福を!

「この素晴らしい世界に祝福を！」は、暁なつめ先生によるライトノベルを原作としたアニメ作品です。2016年からテレビアニメシリーズ、OVA、劇場アニメなど、様々な形で展開されてきました。ここでは、主にテレビアニメシリーズについて振り返ってみましょう。

あらすじ： 女神と共に異世界へ

物語は、ゲームを愛するひきこもり高校生・佐藤和真（カズマ）が交通事故（？）で命を落としてしまうところから始まります。 死後の世界で出会った女神・アクアに、異世界転生を持ちかけられるカズマ。 彼は、なんとアクア自身を道連れに、異世界へと旅立つことになります。

RPGのような世界で、冒険者として名を上げようと意気込むカズマでしたが、現実は甘くありません。 生活費を稼ぐためにアルバイトに明け暮れる日々。 さらに、トラブルメーカーのアクア、爆裂魔法しか使えないめぐみん、攻撃が当たらないクルセイダーのダクネスという、 個性豊かすぎる仲間たちに振り回されることになります。

個性的なキャラクターたち

この作品の最大の魅力は、何と言っても個性豊かなキャラクターたちでしょう。

主人公のカズマは、転生者でありながらチート能力を持たず、むしろちょっとずる賢いところがある、 relatable なキャラクターです。

ヒロインのアクアは、女神らしからぬドジっ子で、トラブルメーカー。 めぐみんは、爆裂魔法に全てを賭ける中二病少女。ダクネスは、ドMで攻撃が全く当たらないクルセイダー。

この3人のヒロインに加え、紅魔族のゆんゆん、魔王軍幹部のウィズ、エリス教の女神エリスなど、魅力的なキャラクターが多数登場します。

実力派スタッフ陣によるハイクオリティなアニメ

アニメーション制作はスタジオディーンが担当しました。 監督は金崎貴臣さん、シリーズ構成は上江洲誠さんという、 実力派スタッフによって、原作の魅力を最大限に引き出したアニメーションが実現しました。

特に、テンポの良い会話劇とコミカルな演出は、多くの視聴者を魅了しました。 原作のファンからも、アニメの完成度の高さは高く評価されていたのではないでしょうか。

当時のアニメ界を席巻した異世界転生モノ

「このすば」が放送された2016年は、異世界転生モノのアニメがブームになっていた時期でもありました。 「Re:ゼロから始める異世界生活」や「GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」など、 多くの作品が話題となり、異世界転生モノというジャンルを確立したと言えるでしょう。

「このすば」は、そんな異世界転生モノブームの中でも、 個性的なキャラクターとコメディ要素で、独自の地位を築き上げました。

社会現象を巻き起こした「このすば」

「このすば」は、アニメ放送後もその人気は衰えることなく、 劇場版やスピンオフ作品も制作されました。 2020年には、スマホゲーム「この素晴らしい世界に祝福を！ファンタスティックデイズ」もリリースされ、多くのファンを獲得しています。

また、アニメの舞台となった場所への聖地巡礼も話題となりました。 温泉街のモデルとなった場所には、多くのファンが訪れ、地域活性化にも貢献したのではないでしょうか。

「このすば」は、異世界転生モノでありながら、シリアスな展開よりもコメディ要素を重視し、 個性豊かなキャラクターたちの掛け合いを楽しむ作品です。

アニメーションのクオリティの高さ、声優陣の熱演、そして魅力的なストーリー展開によって、多くのファンを魅了しました。 今なお愛され続ける「このすば」の世界を、ぜひもう一度体感してみてください。