2018年ネット流行語で振り返る一年:あの時、ネットはこうだった

2018年は、平成最後の年として、様々な出来事がありました。インターネットの世界も例外ではなく、多くの言葉が生まれ、流行し、時代を彩りました。この記事では、2018年にネットで話題になった流行語を10個選び、その背景や意味を解説していきます。これらの言葉を通して、当時の空気や熱気を追体験し、記憶を新たにする一助となれば幸いです。

目次

バーチャルYouTuber/VTuber

2018年を代表するネット流行語といえば、「バーチャルYouTuber/VTuber」でしょう。これは、CGなどで作られたキャラクターがYouTubeなどで動画配信を行う存在を指します。

それまでにも、初音ミクのようなバーチャルキャラクターは存在していましたが、2018年は「キズナアイ」をはじめとするVTuberが爆発的な人気を獲得し、一つの文化として確立しました。

VTuberは、アニメやゲームファンだけでなく、幅広い層に受け入れられ、企業参入も相次ぎました。その斬新な表現方法は、エンターテイメントの可能性を大きく広げたと言えるでしょう。

平成最後の○○

2019年5月の改元を控え、2018年は「平成最後の○○」という言葉が頻繁に使われました。これは、平成という時代が終わることを惜しむ気持ちや、特別な節目として捉える意識の表れと言えるでしょう。

「平成最後の夏」「平成最後の紅白歌合戦」など、様々なイベントや出来事に「平成最後」という言葉が冠され、人々の関心を集めました。この言葉は、時代が移り変わる瞬間に立ち会っているという、ある種の感慨深さを表現していたのではないでしょうか。

大迫半端ないって

サッカーワールドカップロシア大会で日本代表が活躍を見せる中、「大迫半端ないって」という言葉がネットで大流行しました。

これは、当時高校生だった大迫勇也選手(現:ヴィッセル神戸)のプレーを見た対戦校の選手が発した言葉が元ネタです。

その言葉が、大迫選手の活躍とともに再び注目を浴び、ネット上で大きな話題となりました。この言葉は、選手の驚異的なプレーを称賛する際に使われ、サッカーファンの間で広く共有されました。

ポプテピピック

「ポプテピピック」は、竹書房のウェブコミック配信サイト「まんがライフWIN」で連載されている4コマ漫画です。

2018年にテレビアニメ化され、その独特な作風とシュールな展開が話題を呼びました。アニメでは、毎回声優が変わるという斬新な試みも行われ、視聴者を驚かせました。

「クソアニメ」「さてはアンチだなオメー」など、作中の台詞もネット流行語となり、多くの人々に使われました。

そだねー

2018年の新語・流行語大賞で年間大賞を受賞した「そだねー」は、平昌オリンピックでカーリング女子日本代表(ロコ・ソラーレ)が試合中に使っていた言葉です。

北海道弁で「そうだね」という意味のこの言葉は、選手たちの穏やかな雰囲気やチームワークの良さを象徴するものとして、多くの人々に親しまれました。

競技中継を通して、お茶の間にも広がり、幅広い世代に浸透しました。

オウム死刑執行

1995年に発生した地下鉄サリン事件などを引き起こしたオウム真理教の元代表らに対する死刑が2018年に執行されたことは、社会に大きな衝撃を与えました。

この出来事は、ネット上でも大きな議論を呼び、様々な意見が飛び交いました。「オウム死刑執行」という言葉は、この事件の重大性と社会への影響を改めて認識させるものでした。

ストロングゼロ

アルコール度数の高い缶チューハイである「ストロングゼロ」は、その安さと酔いやすさから、ネットを中心に話題となりました。

特に若年層の間で人気を集めましたが、その一方で、飲み過ぎによる健康への影響を懸念する声も上がりました。

「ストロングゼロ」は、手軽に酔えるアルコール飲料の代表として、ネットスラングのような形で広まりました。

おっさんずラブ

テレビドラマ「おっさんずラブ」は、男性同士の恋愛を描いた作品として、大きな反響を呼びました。

田中圭さん演じる主人公と、吉田鋼太郎さん、林遣都さん演じる上司や同僚との間で繰り広げられる恋愛模様は、多くの視聴者の心を掴みました。

「おっさんずラブ」は、それまでタブー視されていたテーマに正面から向き合った作品として、テレビドラマの可能性を広げたと言えるでしょう。

はるたん

「おっさんずラブ」の中で、田中圭さん演じる主人公・春田創一の愛称として使われた「はるたん」も、ネットで広く使われるようになりました。

この愛称は、春田の愛されキャラを象徴するものであり、ドラマの人気をさらに高める要因の一つとなりました。

ドラマファンだけでなく、幅広い層に親しまれ、SNSなどで頻繁に使われました。

ユーザーのことは捨てる

これは、人気ゲーム「Fate/Grand Order(FGO)」の運営に関わっていた人物の発言が元ネタです。

ゲームのアップデート内容を巡ってユーザーから批判が相次ぐ中、運営側から出たこの発言は、ユーザーの反感を買いました。

「ユーザーのことは捨てる」は、企業がユーザーを軽視する姿勢を揶揄する言葉として、ネット上で広まりました。

まとめ

2018年のネット流行語を振り返ってみると、その年に起こった出来事や社会の動向が色濃く反映されていることが分かります。

VTuberの台頭、平成最後のフィーバー、スポーツの熱狂、社会問題への関心など、様々な要素が言葉を通して表現されているのです。

これらの言葉は、単なる一時的な流行ではなく、その時代を記録する重要な手がかりとなります。後になってこれらの言葉を振り返ることで、当時の社会の雰囲気や人々の感情を鮮やかに思い出すことができるでしょう。

言葉は時代を映す鏡です。2018年のネット流行語は、まさにそのことを示していると言えるでしょう。これらの言葉を記憶に留めることは、過去を振り返り、未来を考える上で、有益な行為と言えるのではないでしょうか。

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