五等分の花嫁

2024年12月16日

運命的な出会い、そして五つ子との奇妙な共同生活

「五等分の花嫁」は、貧乏な高校生・上杉風太郎が、ある日突然、裕福な家庭の五つ子の家庭教師をすることになったことから始まる物語です。五つ子は全員美少女ですが、揃いも揃って勉強が大の苦手。落第寸前の彼女たちを卒業まで導くという、風太郎にとって困難なミッションが始まります。

最初の出会いは最悪でした。特に次女の二乃は、風太郎に対して強い敵意をむき出しにし、ことあるごとに衝突していましたね。しかし、風太郎は持ち前の真面目さと熱意で、五つ子と向き合っていきます。夏祭りや文化祭、修学旅行など、様々なイベントを通して、少しずつ彼女たちの心を開いていく様子は、見ていて応援したくなりました。

ところで、アニメ第1期が放送された2019年は、「鬼滅の刃」が大ヒットした年でもありました。どちらも原作は週刊少年漫画ですが、「五等分の花嫁」はラブコメというジャンルで独自の地位を確立し、多くのファンを獲得しましたね。

五つ子の魅力：それぞれの色を持つ花のように

一花、二乃、三玖、四葉、五月。五つ子は容姿はそっくりですが、性格は全く違います。

長女の一花は、面倒見が良く優しいお姉さんタイプ。女優を目指しているという意外な一面も持っています。次女の二乃は、ツンデレで毒舌家ですが、実は誰よりも姉妹思いな女の子です。三女の三玖は、クールで無口ですが、戦国時代が好きというギャップが魅力的。四女の四葉は、明るく元気で、いつも笑顔を絶やさないムードメーカー的存在です。そして五女の五月は、真面目で努力家ですが、少し抜けているところも。

風太郎との関係性もそれぞれ異なり、一花は風太郎に密かに想いを寄せ、二乃は風太郎と衝突しながらも惹かれていきます。三玖は風太郎に最初に心を開いた姉妹で、四葉は風太郎を先生として尊敬し、五月は風太郎とぶつかり合いながらも友情を育んでいきます。

五つ子それぞれにスポットライトが当てられ、彼女たちの成長や変化が丁寧に描かれているのも、この作品の魅力の一つではないでしょうか。

アニメならではの表現：声と動き、そして音楽が織りなすハーモニー

原作漫画の世界観を忠実に再現しつつ、アニメならではの表現で五つ子の魅力をさらに引き出していました。

まず、声優陣の演技が素晴らしかったですね。花澤香菜さん、竹達彩奈さん、伊藤美来さん、佐倉綾音さん、水瀬いのりさんという豪華な顔ぶれが、それぞれのキャラクターに命を吹き込みました。特に、五つ子の声を演じ分けるシーンは圧巻で、声優さんの実力に改めて驚かされました。

主題歌も作品の世界観とマッチしていて、記憶に残っている方も多いでしょう。「五等分の気持ち」や「五等分のカタチ」など、中野家の五つ子が歌う楽曲は、どれも可愛くて元気をもらえる曲ばかりでした。

作画に関しては、第1期は少し不安定な部分もありましたが、第2期以降はクオリティが向上し、より魅力的な映像になりました。

心に残る名場面：あの時、あの場所で、彼女たちは輝いていた

アニメには、数々の名場面が登場します。

例えば、風太郎と五つ子が初めて一緒に花火を見たシーン。姉妹仲が悪かった五つ子が、風太郎のおかげで心を通わせる様子は感動的でした。また、林間学校でのキャンプファイヤーのシーンも印象的です。風太郎と五つ子の距離が縮まり、それぞれの恋心が芽生えるきっかけとなった重要な場面でした。

そして、忘れてはならないのが、風太郎と五つ子が京都を訪れたシーン。風太郎の過去が明らかになり、五つ子との絆がさらに深まりましたね。この京都旅行は、原作にはないアニメオリジナルのエピソードで、ファンの間でも話題になりました。

その他にも、文化祭でのライブシーンや、クリスマスパーティーのシーンなど、挙げればキリがありません。これらの名場面を思い出すと、またアニメを見返したくなるのではないでしょうか。