あらすじ
「かげきしょうじょ!!」は、女性のみで構成される歌劇団「紅華歌劇団」を舞台にした物語です。大正時代に創立されたこの劇団は、華やかな舞台で人々を魅了し続けてきました。物語は、未来のスターを目指す少女たちが集う「紅華歌劇音楽学校」を舞台に展開されます。
主人公は、長身で天真爛漫な渡辺さらさと、元国民的アイドルの奈良田愛。2人は個性豊かな同期たちと共に、歌やダンス、演劇に励みながら、時にはぶつかり合い、時には支え合い、成長していきます。さらさは「ベルサイユのばら」のオスカルに憧れ、男役を目指します。その一方で、愛は男性恐怖症を抱えながらも、舞台に立つことで自分自身と向き合っていくのです。
彼女たちの周りには、様々な人物が登場します。委員長の杉本紗和、お嬢様の星野薫、双子の沢田千夏と千秋、そして歌が得意な山田彩子。100期生と呼ばれる彼女たちは、互いに切磋琢磨しながら、未来のスターを目指して奮闘します。
個性豊かな登場人物たち
渡辺さらさは、長身で天真爛漫な性格で、いつも敬語で話す女の子です。天然なところがあり、周囲を振り回してしまうこともしばしば。しかし、持ち前の明るさと才能で、周りの人たちを惹きつけます。「ベルサイユのばら」のオスカル様に憧れて紅華歌劇音楽学校に入学し、男役を目指します。
奈良田愛は、クールで物静かな元国民的アイドル。男性恐怖症という過去を抱えています。紅華歌劇音楽学校でさらさと出会い、寮で同室になります。最初は心を閉ざしがちでしたが、さらさと接するうちに徐々に心を開いていきます。
杉本紗和は、委員長を務めるしっかり者。成績優秀で、紅華歌劇の大ファンでもあります。星野薫は、祖母と母も紅華歌劇団出身のお嬢様。厳しい性格で、さらさたちを叱咤激励することも。双子の沢田千夏と千秋は、いつも一緒に行動する仲良し姉妹。千夏はしっかり者で、千秋は甘えん坊な性格です。山田彩子は、おっとりとした性格で、クラスでは目立たない存在。しかし、実は素晴らしい歌唱力の持ち主で、エトワールを目指しています。
忘れられない名場面
文化祭の演目「ロミオとジュリエット」は、100期生にとって大きな試練となりました。オーディションで、さらさはティボルト役を、愛はジュリエット役を熱望しますが、結果は思わぬ方向に。さらさは、本番直前に祖父の病気のため、出演を諦めなければいけなくなります。愛は、急遽ティボルト役を演じることになり、プレッシャーと戦いながら舞台に立ちます。
この文化祭での経験は、2人のその後の人生に大きな影響を与えました。愛は男役としての才能に目覚め、さらさは自分の未熟さを痛感します。そして、2人は互いに支え合い、高め合いながら、紅華歌劇団のトップスターを目指していくことを決意するのでした。
アニメ版の魅力
2021年夏に放送されたアニメ版「かげきしょうじょ!!」は、原作漫画の魅力をそのままに、鮮やかな映像と音楽で表現した作品です。キャラクターデザインは岸田隆宏氏が担当し、繊細で美しい作画で登場人物たちの心情を描き出しています。
また、アニメ版では、原作にはないオリジナルエピソードも追加されました。特に、さらさが入学前に出会った少女とのエピソードは、彼女の心情を深く理解する上で重要なシーンとなっています。
主題歌も話題になりました。オープニングテーマ「星のオーケストラ」は、sajiの力強い歌声が物語を盛り上げます。エンディングテーマ「星の旅人」は、渡辺さらさ役の千本木彩花さんと奈良田愛役の花守ゆみりさんが歌い、2人の心情を表現した歌詞が感動的です。
紅華歌劇団の世界
紅華歌劇団は、春・夏・秋・冬の4つの組で構成されています。それぞれの組に個性があり、異なる魅力を持つ舞台を上演しています。春組は時代劇を得意とし、夏組はダンス、秋組は歌唱力、冬組は演技力に定評があります。
劇団員たちは、厳しいレッスンを重ね、舞台に情熱を注ぎます。男役は、女性でありながら男性を演じるという難しさに立ち向かい、娘役は、男役を輝かせるための努力を惜しみません。
紅華歌劇団の世界は、まさに夢と希望に満ち溢れています。少女たちは、舞台に立つことで輝きを増し、観客を魅了します。そして、互いに競い合い、支え合いながら、成長していくのです。
アニメ「かげきしょうじょ!!」は、紅華歌劇団という夢の世界を舞台に、少女たちの青春を描いた感動的な物語です。
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