吾峠呼世晴先生原作の大人気漫画「鬼滅の刃」。2019年のアニメ化以降、その勢いは留まることを知らず、社会現象と呼ぶにふさわしい盛り上がりを見せましたね。劇場版の記録的大ヒット、主題歌「紅蓮華」の社会現象化、そして関連グッズの品薄騒動……。改めて、アニメ「鬼滅の刃」の軌跡を振り返ってみましょう。
立志編:炭治郎の旅立ちと成長の物語
アニメ「鬼滅の刃」の始まりは、2019年4月から9月にかけて放送された「竈門炭治郎 立志編」です。家族を鬼に殺され、唯一生き残った妹・禰󠄀豆子も鬼になってしまった主人公・炭治郎。彼は禰󠄀豆子を人間に戻すため、鬼殺隊に入隊し、過酷な戦いの日々へと身を投じていきます。
ufotableによるハイクオリティなアニメーションは、原作の世界観を見事に表現していました。特に、水の呼吸やヒノカミ神楽などのエフェクト表現は、多くの視聴者を魅了しましたね。ufotableは、作画、色彩、背景美術、撮影、CGなど、アニメ制作のほぼ全工程を社内で行うことで、そのクオリティを維持しているそうです。
また、梶浦由記さんと椎名豪さんによる劇伴音楽も、作品の世界観を盛り上げるのに一役買っていました。フィルムスコアリングという手法で、それぞれのシーンに合わせて音楽が作られているため、映像と音楽の一体感が素晴らしい作品だったと言えるでしょう。
無限列車編:煉獄杏寿郎の生き様
「竈門炭治郎 立志編」に続く「無限列車編」は、当初、劇場版として公開されました。2020年10月16日に公開された劇場版「鬼滅の刃」無限列車編は、日本歴代興行収入1位を記録する大ヒットとなり、社会現象を巻き起こしました。
その後、劇場版を再構成したテレビシリーズ「無限列車編」が、2021年10月から11月にかけて放送されました。テレビシリーズでは、劇場版にはなかったオリジナルエピソードが追加され、煉獄杏寿郎の任務への想いや人間性がより深く描かれていましたね。
遊郭編:音柱・宇髄天元と華麗なる戦い
「無限列車編」の後は、「遊郭編」が2021年12月から2022年2月にかけて放送されました。舞台は、大正時代の華やかな遊郭。炭治郎たちは、音柱・宇髄天元とともに、上弦の陸・堕姫と妓夫太郎との激闘を繰り広げます。
遊郭編では、前シリーズ以上に作画のクオリティが向上し、特に戦闘シーンの迫力は圧巻でした。キャラクターの動きやエフェクト、背景美術など、細部までこだわって作られていることが画面から伝わってきましたね。
また、Aimerさんが歌う主題歌「残響散歌」も話題となりました。作品の世界観にマッチした力強い歌声は、多くの視聴者の心を掴みました。
刀鍛冶の里編:新たな試練、そして絆
2023年4月から6月にかけて放送された「刀鍛冶の里編」では、炭治郎たちが刀鍛冶の里を訪れ、新たな鬼との戦いに挑みます。里の長である鋼鐵塚蛍と、刀を研ぐことを拒否する刀鍛冶・鉄穴森鋼利。炭治郎は、そんな二人と出会い、刀の重要性、そして人の想いの強さを改めて実感していくことになります。
刀鍛冶の里編では、霞柱・時透無一郎と恋柱・甘露寺蜜璃という二人の柱が活躍しました。それぞれの呼吸を使った戦闘シーンは、美しく、そして迫力満点でしたね。
また、MAN WITH A MISSIONとmiletによるオープニングテーマ「絆ノ奇跡」、miletとMAN WITH A MISSIONによるエンディングテーマ「コイコガレ」も、作品の世界観を彩っていました。
柱稽古編:更なる高みへ
そして2024年5月から6月にかけて放送されたのが、「柱稽古編」です。鬼殺隊最強の剣士である柱たちから、直接指導を受けることになった炭治郎たち。過酷な稽古を通して、彼らは更なる成長を遂げていきます。
柱稽古編では、各柱の個性的な戦闘スタイルや技が描かれ、アニメーションとしても見応えのある内容となっていました。特に、最終話で描かれた柱全員による共闘シーンは、まさに圧巻の一言。ufotableの技術力の高さを改めて証明するような、素晴らしい映像でした。
「鬼滅の刃」のアニメシリーズは、現在もなお多くの人々に愛され続けています。原作漫画とはまた違った魅力を持つアニメーションで描かれる、炭治郎たちの物語。ぜひ、この機会にもう一度、その感動と興奮を味わってみてはいかがでしょうか。
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