FAIRY TAIL

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アニメシリーズの軌跡

『FAIRY TAIL』のアニメ化は、原作漫画の連載開始から数年後の2009年10月に始まりました。テレビ東京系列ほかで放送された第1期は、2013年3月まで続き、原作の初期から大魔闘演武編の途中までを描きました。ナレーションは重厚な声が魅力の柴田秀勝さんが担当し、物語に深みを与えていました。この頃は、まだ深夜アニメという枠が今ほど浸透しておらず、夕方やゴールデンタイムのアニメが主流だった時代です。

2012年には、フランスで開催された第19回アニメ&マンガ大賞で最優秀日本アニメ賞と最優秀ダビング賞を受賞し、海外での人気の高さを証明しました。当時、海外での日本アニメ人気は徐々に高まっており、特にフランスでは少年漫画の人気が顕著だったことを記憶している方もいるのではないでしょうか。

2014年4月からは第2期が放送されました。物語は35巻の大魔闘演武編176話から再開し、前作から間隔を空けての放送となりましたが、キャストは変わらず、安心して物語に没入できたのを覚えています。ただし、一部スタッフやキャラクターデザイン、音楽制作会社が変更となりました。この頃から、ネット配信サービスが徐々に普及し始め、アニメの視聴方法も多様化していきました。

2015年4月からは、冥府の門編の開始に合わせて構成が大きく変更されました。ハッピーによるサブタイトル読み上げがなくなり、次回予告もルーシィ役の平野綾さんによるシリアスな語りへと変わりました。これは、物語の雰囲気を反映した変更と言えるでしょう。また、サブタイトルに「冥府の門編 序章」や「冥府の門編」が加えられるようになり、物語の進行が明確に示されるようになりました。この頃は、ソーシャルメディアが普及し、アニメファン同士の交流が活発になっていた時期です。

2016年1月からは、外伝『FAIRY TAIL ZERØ』のエピソードが描かれ、次回予告もメイビス役の能登麻美子さんが担当しました。本編とは異なる時代を描いた外伝は、ファンにとって新鮮な驚きだったのではないでしょうか。

そして、2018年10月から2019年9月まで、原作最終回までを描くファイナルシリーズが放送されました。制作はA-1 Picturesから分割されたCloverWorksが主導で行い、第2期とほぼ同様のスタッフが参加しました。長きに渡って放送されたアニメシリーズは、ここで一つの区切りを迎えたのです。

放送枠と再放送

アニメ『FAIRY TAIL』は、放送時間帯が何度か変更されています。第1期は、2009年10月から2011年3月までは毎週月曜日19:30から放送されていましたが、その後、毎週土曜日10:30に移動し、2013年3月まで放送されました。第2期も同じく毎週土曜日10:30からの放送でした。ファイナルシリーズでは、毎週日曜日7:00に枠を移して放送されました。

また、テレビ東京系列6局のみで何度か再放送が行われています。「明日まで待てない!! FAIRY TAIL」、「おさらいっ! フェアリーテイル」、「フェアリーテイル ベスト!」といったタイトルで、時間帯や放送話数を変えて放送されました。再放送は、過去のエピソードを振り返る良い機会となっていたでしょう。

アニメ制作の舞台裏

アニメの制作には、多くのスタッフが関わっています。監督は、第1期が石平信司さん、第2期がアミノテツロさん、ファイナルシリーズは第2期とほぼ同様の体制でした。シリーズ構成は十川誠志さんが担当しました。キャラクターデザインは、第1期が山本碧さん、第2期以降は竹内進二さんと佐野聡彦さんが担当しました。音楽は、全シリーズを通して高梨康治さんが担当し、作品の世界観を彩る数々の楽曲を生み出しました。

アニメーション制作は、第1期がA-1 Picturesとサテライト、第2期以降はブリッジが担当し、ファイナルシリーズではCloverWorksが主導を務めました。制作会社が変わることで、作画の雰囲気などが微妙に変化することもありましたが、それもまたアニメの歴史の一部と言えるかもしれません。

物語を彩る主要キャラクターたち

物語の中心となるのは、火の滅竜魔導士ナツ・ドラグニルです。声優は柿原徹也さんが担当し、ナツの熱い性格を見事に表現していました。ヒロインのルーシィ・ハートフィリアは、平野綾さんが演じました。当時、大変人気だった平野さんの起用は、大きな話題となりました。

ナツの相棒であるハッピーは、釘宮理恵さんが演じ、可愛らしい声で作品に彩りを添えています。氷の造形魔導士グレイ・フルバスターは、中村悠一さんが担当しました。エルザ・スカーレットは、大原さやかさんが演じ、その強さと美しさを表現していました。

天空の滅竜魔導士ウェンディ・マーベルは、佐藤聡美さんが演じました。ウェンディの相棒であるシャルルは、堀江由衣さんが担当しました。これらの声優陣の演技は、作品の魅力を大きく引き出す要素の一つであったと言えるでしょう。

物語の舞台と魔法の世界

物語の舞台は、アースランドと呼ばれる世界です。その中でも、フィオーレ王国が物語の中心となります。フィオーレ王国には、多くの魔導士ギルドが存在し、魔導士たちはギルドを通して仕事の依頼を受けたり、他の魔導士と交流したりしています。

魔法には、大きく分けて「能力系」と「所持系」の2種類があります。能力系は、生まれつき持っている魔法や、修行によって身につけた魔法です。所持系は、魔法のアイテムを使って発動する魔法です。星霊魔法や造形魔法、滅竜魔法など、様々な種類の魔法が登場し、物語を彩っています。

特に、滅竜魔法は、竜を倒すための古代の魔法として重要な役割を果たしています。ナツをはじめとする滅竜魔導士たちは、それぞれの属性の力を使って戦います。また、滅神魔法や滅悪魔法など、他の種類のスレイヤー魔法も登場し、物語に深みを与えています。これらの魔法の設定は、ファンタジー作品として魅力的であり、多くの視聴者を惹きつけたのではないでしょうか。

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