けものフレンズ

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ジャパリパークとフレンズたちの出会い

物語の舞台は、広大なサファリパーク「ジャパリパーク」です。そこには、動物がヒトの姿になった「フレンズ」と呼ばれる少女たちが暮らしています。フレンズたちは、それぞれの動物の特徴を受け継ぎ、個性豊かに生活を送っています。例えば、サーバルは俊敏で好奇心旺盛、カバは大らかで面倒見が良いといった具合です。

物語は、記憶を失った少女「かばん」が、サーバルと出会うところから始まります。自分が何者なのか、どこから来たのかも分からないかばんに、サーバルは親切に寄り添い、「図書館に行けば何か分かるかもしれない」と提案します。こうして、かばんとサーバルは、ジャパリパークを巡る旅に出ることになります。

この出会いは、多くの視聴者にとって衝撃的でした。可愛らしいキャラクターデザインと、広大な自然の中で繰り広げられる冒険は、それまでの深夜アニメのイメージを覆すものでした。特に、サーバルの口癖である「すごーい」「たーのしー」は、ネット上で大流行し、当時の流行語の一つとなりました。

旅の途中、二人はパークガイドロボットの「ラッキービースト」と出会います。ラッキービーストは、かばんにだけ言葉を話し、パークの様々な情報を教えてくれます。このラッキービーストの存在も、物語の謎を深める要素となっていました。

個性豊かなフレンズたちとの交流

旅を通して、かばんとサーバルは様々なフレンズたちと出会い、交流を深めます。じゃんぐるちほーでは、泳ぎが得意なジャガーや、手先が器用なコツメカワウソと出会い、協力して川を渡る方法を探します。こうざんでは、カフェを経営するアルパカ・スリと出会い、ジャパリバスの電池を充電させてもらいます。

それぞれのちほーで出会うフレンズたちは、皆個性的で魅力的です。例えば、砂漠に住むスナネコは、クールで落ち着いた性格ですが、興味のあることには夢中になる一面を持っています。平原では、縄張り争いを繰り広げるライオンとヘラジカに出会い、かばんは争いを平和的に解決する方法を提案します。

これらの出会いは、単なる道中のイベントではなく、かばんの成長にも繋がっていきます。他のフレンズと協力したり、知恵を絞ったりすることで、かばんは徐々に自信をつけていきます。また、各話のアイキャッチで紹介される動物たちの豆知識も、作品の魅力の一つでした。動物園の飼育員などが解説するこのコーナーは、子供から大人まで幅広い層に楽しまれました。

図書館とヒトの存在

旅の目的である図書館にたどり着いたかばんたちは、「博士」と呼ばれるアフリカオオコノハズクと、「助手」と呼ばれるワシミミズクに出会います。二人は、かばんが「ヒト」であることを教えます。ヒトは、かつてジャパリパークを作った存在であり、現在は絶滅しているとされています。

この図書館での出来事は、物語の核心に迫る重要な展開でした。ヒトとは何者なのか、なぜ絶滅してしまったのか。これらの謎は、物語を通して徐々に明らかになっていきます。また、この頃から、かばんの正体やジャパリパークの秘密について、ネット上での考察が盛んに行われるようになりました。

図書館でPPP(ペパプ)のライブチケットを手に入れたかばんたちは、みずべちほーへと向かいます。PPPは、ペンギンのフレンズたちによるアイドルユニットで、作中では挿入歌「大空ドリーマー」などが使用されました。この楽曲も、作品の人気を支える要素の一つとなりました。

セルリアンの脅威とパークの危機

旅の途中、かばんたちは「セルリアン」と呼ばれる謎の生物に遭遇します。セルリアンは、フレンズたちの天敵であり、パークの各地で目撃されています。物語が進むにつれて、セルリアンの脅威は増していき、パーク全体を巻き込む危機へと発展していきます。

特に、第11話から登場する黒いセルリアンは、これまでのセルリアンとは比較にならないほどの強大な力を持っていました。この黒いセルリアンの登場は、物語のクライマックスを盛り上げる重要な要素となりました。

この黒いセルリアンとの戦いを通して、かばんたちはパークの秘密、そして自身のルーツに迫っていくことになります。ラッキービーストがパークガイドロボットであること、そして過去にパークで働いていた「ミライ」という人物の記録映像などが明らかになります。これらの要素は、物語に深みを与え、視聴者の考察をさらに掻き立てました。

みんなでつむぐ物語の結末

黒いセルリアンとの最終決戦では、かばんたちがこれまでに出会ったフレンズたちが集結し、力を合わせて戦います。このシーンは、物語の集大成とも言える感動的な場面でした。かばんを救出するために、サーバルをはじめとするフレンズたちが必死に戦う姿は、多くの視聴者の心を打ちました。

激闘の末、黒いセルリアンは倒され、パークに平和が戻ります。かばんは、フレンズたちとの絆を深め、自身の居場所を見つけます。物語のラストシーンでは、かばんが新たな旅に出る姿が描かれます。このラストシーンは、続編を期待させる終わり方であり、当時のファンの間では大きな話題となりました。

「けものフレンズ」は、可愛らしいキャラクターデザインと、心温まるストーリー、そして魅力的な音楽で、多くの人々を魅了しました。予想外の大ヒットは、深夜アニメの可能性を広げ、その後のアニメ業界にも大きな影響を与えたと言えるでしょう。この記録が、作品を振り返る一助となれば幸いです。

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