鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST

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あらすじ

『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』は、荒川弘先生による大人気漫画『鋼の錬金術師』の二度目のアニメ化作品です。2009年から2010年にかけて放送され、全64話という長編アニメでありながら、原作を忠実に再現したストーリー展開で多くのファンを魅了しました。

物語の舞台は、錬金術が科学技術と融合した世界、アメストリス。錬金術師の国家資格を持つエルリック兄弟、エドワードとアルフォンスは、幼い頃に亡くなった母親を錬金術で蘇らせようとして禁忌を犯し、大きな代償を払ってしまいます。エドワードは左足と右腕を、アルフォンスは自らの肉体を失い、魂を鎧に定着させることに。

兄弟は失ったものを取り戻すため、「賢者の石」を探す旅に出ます。旅の途中、様々な人々と出会い、軍の陰謀や「ホムンクルス」と呼ばれる人造人間たちの存在を知り、やがて世界の命運をかけた戦いに巻き込まれていくことになります。

2003年版アニメとの違い

『鋼の錬金術師』は2003年にも一度アニメ化されていますが、2003年版は原作が完結する前に制作されたため、物語後半はアニメオリジナルの展開となっていました。

一方、『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』は、原作の連載終了に合わせて制作されたため、ほぼ原作通りのストーリーで描かれています。そのため、原作ファンからも高い評価を得ており、2003年版とは異なる魅力を持つ作品として人気を博しました。

アニメオリジナル要素

原作を忠実に再現している本作ですが、アニメオリジナルの要素もいくつか存在します。例えば、第1話に登場する「氷結の錬金術師」アイザック・マクドゥーガルはアニメオリジナルキャラクターです。彼は、イシュヴァール殲滅戦に参加した過去を持ち、その経験から軍に反旗を翻すという重要な役割を担っています。

また、原作では名前が明かされていないキャラクターに名前が付けられている場合もあります。ブリッグズ要塞に所属する通信係のカーリーはその一例で、第55話のアイキャッチに単独で登場するなど、原作ファンにとっては嬉しいサプライズと言えるでしょう。

社会現象とのリンク

本作が放送されていた2009年から2010年頃は、ニコニコ動画などの動画共有サイトが普及し、MADムービーと呼ばれる二次創作動画が流行していました。本作のオープニングテーマや劇中のシーンを使ったMADムービーも数多く制作され、ニコニコ動画を中心に大きな話題となりました。

特に、第4期オープニングテーマ「Period」は、CHEMISTRYの力強い歌声と疾走感あふれるメロディーが人気を博し、MADムービーの素材として頻繁に使用されました。当時、ニコニコ動画を見ていた人なら、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

このように、本作はアニメーションとしての完成度だけでなく、当時のサブカルチャーとも密接に結びついていた作品と言えるでしょう。

スタッフ・キャスト

本作の監督は入江泰浩氏、シリーズ構成は大野木寛氏が担当しています。キャラクターデザインは菅野宏紀氏、音楽は千住明氏が手掛けており、実力派スタッフが集結した作品となっています。

声優陣も豪華な顔ぶれです。エドワード・エルリック役は朴璐美さん、アルフォンス・エルリック役は釘宮理恵さん、ウィンリィ・ロックベル役は高本めぐみさん、ロイ・マスタング役は三木眞一郎さんなど、人気声優が多数出演しています。

『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』は、原作の壮大な物語を忠実に再現しつつ、アニメならではの演出やオリジナル要素を加えることで、新たな魅力を生み出した作品です。ぜひ、この機会にエルリック兄弟の旅路を再び追体験してみてはいかがでしょうか。

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