2017年ネット流行語で振り返る一年:あの時、ネットはこうだった

2017年、インターネットの世界は活気に満ち溢れ、数々の言葉が生まれ、そして流行しました。これらの言葉は、その年の出来事や社会現象を色濃く反映しており、後年振り返ってみると、当時の空気感や人々の関心を鮮やかに蘇らせてくれます。今回は、そんな2017年のネット流行語の中から特に話題になった10個の言葉を選び、その背景や意味合いを掘り下げてご紹介します。

目次

インスタ映え

2017年を代表する言葉の一つと言えるでしょう。「インスタ映え」とは、写真共有SNSであるInstagram(インスタグラム)に投稿した際に、見た目が良く、注目を集めやすい写真のことを指します。カラフルな食べ物や美しい風景、おしゃれなスポットなどが「インスタ映え」する被写体として人気を集めました。この言葉の流行は、SNSが人々の生活に深く浸透し、自己表現の場として重要な役割を果たすようになったことを示していると言えるでしょう。

忖度(そんたく)

政治の世界から一般社会にまで広く浸透した言葉です。「忖度」とは、相手の気持ちを推し量って配慮することを意味します。本来はビジネスシーンなどで使われる言葉でしたが、2017年には政治家の発言をきっかけに注目を集め、流行語となりました。この言葉の流行は、当時の社会における権力構造や人間関係の機微に対する関心の高まりを反映しているのかもしれません。

35億

お笑い芸人、ブルゾンちえみさんのネタで使われたフレーズです。「地球上に男は何人いると思ってるの?35億」という決め台詞は、多くの人々の心を掴み、大流行しました。この言葉は、力強い女性像を表現する言葉として、また、コミカルな表現として広く使われました。

Jアラート

北朝鮮のミサイル発射などが相次いだ2017年、国民の安全を守るための情報伝達システムであるJアラートが注目を集めました。Jアラートは、緊急地震速報や津波警報など、緊急性の高い情報を国民に迅速に伝えるためのシステムです。この言葉の流行は、当時の国際情勢に対する国民の不安や関心の高まりを示していると言えるでしょう。

睡眠負債

睡眠不足が蓄積することで、心身に様々な悪影響を及ぼすという概念を表す言葉です。この言葉は、健康への関心の高まりとともに、多くの人々に知られるようになりました。現代社会における多忙なライフスタイルや睡眠不足の問題点を浮き彫りにする言葉として、広く使われました。

ひふみん

将棋棋士、加藤一二三九段の愛称です。独特のキャラクターとユーモアあふれる言動で、多くの人々から愛されました。「ひふみん」という愛称は、将棋ファンのみならず、幅広い層に親しまれ、流行語となりました。

フェイクニュース

虚偽の情報や意図的に作成されたニュースのことを指します。インターネットやSNSの普及に伴い、フェイクニュースが拡散しやすくなったことが問題視されるようになり、この言葉も広く知られるようになりました。情報リテラシーの重要性を改めて認識させる言葉と言えるでしょう。

プレミアムフライデー

政府が推進した、月末の金曜日に仕事を早く終えることを推奨するキャンペーンです。消費喚起や働き方改革を目的として導入されましたが、その効果については様々な意見がありました。この言葉は、当時の社会における働き方やライフスタイルに対する議論を象徴していると言えるかもしれません。

うんこ漢字ドリル

漢字学習ドリルに「うんこ」という言葉を多用したことで話題になった書籍です。子供たちの学習意欲を高める斬新なアイデアとして注目を集め、大ヒットしました。教育分野における新しいアプローチとして、記憶に残る出来事と言えるでしょう。

けものフレンズ

テレビアニメ作品です。かわいらしい動物たちが擬人化されたキャラクターが登場する作品で、子供から大人まで幅広い層に人気を博しました。ネット上でも大きな話題となり、多くのファンを生み出しました。

まとめ

2017年のネット流行語を振り返ってみると、SNSの普及や情報化社会の進展、国際情勢の変化など、当時の社会の様々な側面が反映されていることが分かります。これらの言葉は、単なる一時的な流行ではなく、その時代を象徴する文化的な遺産と言えるかもしれません。後年、これらの言葉を振り返ることで、当時の社会の状況や人々の関心を鮮やかに思い出すことができるでしょう。言葉は時代を映す鏡です。過去を振り返り、未来を考える上で、流行語は貴重な手がかりとなるのではないでしょうか。

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