2014年は、インターネットの世界でも様々な言葉が生まれ、流行しました。それらの言葉は、その年の社会現象や話題を色濃く反映しており、後から振り返ると当時の空気感を鮮やかに蘇らせてくれます。この記事では、2014年にネットで特に話題となった流行語を10個選び、その背景や意味、流行した理由などを解説していきます。時代を映す鏡とも言えるネット流行語を通して、2014年という年を追体験してみましょう。
STAP細胞はありまぁす
2014年のネット流行語大賞で金賞に輝いたのは、理化学研究所の小保方晴子氏が記者会見で発した「STAP細胞はありまぁす」でした。世紀の大発見とも期待されたSTAP細胞の研究発表とその後の騒動は、連日メディアを賑わせ、この言葉は大きな注目を集めました。研究の真偽を巡る議論や、小保方氏の会見での様子などが、この言葉と共に記憶されている方も多いのではないでしょうか。
ンァッ! ハッハッハッハー!
元兵庫県議会議員の野々村竜太郎氏の号泣会見で発せられた奇声も、2014年のネット流行語として広く知られています。政務活動費の不正使用疑惑に関する釈明会見で、野々村氏は激しく号泣しながら意味不明な言葉を発し、その様子はテレビやネットで繰り返し放送されました。この奇妙な叫び声は、多くの人々の記憶に深く刻み込まれ、ネット上では様々なパロディやMAD動画が制作されるなど、大きな話題となりました。
ダメよ〜ダメダメ
お笑いコンビ、日本エレキテル連合のコントで使われたフレーズ「ダメよ〜ダメダメ」も、2014年に大流行しました。独特のメイクとシュールな世界観、そして耳に残るこのフレーズは、子供から大人まで幅広い層に受け入れられ、テレビ番組やCMなどでも頻繁に使われるようになりました。このフレーズを聞くと、当時のテレビ番組を思い出す人もいるかもしれません。
壁ドン
少女漫画やドラマでよく見られる、男性が女性を壁際に追い詰める行為「壁ドン」も、2014年に注目を集めました。ドキドキするシチュエーションとして、若い女性を中心に話題となり、実際に試してみる人もいたようです。この言葉は、恋愛における理想的なシチュエーションの一つとして、広く認識されるようになりました。
ビットコイン
仮想通貨ビットコインも、2014年に大きな話題となりました。価格の急騰や、マウントゴックス社の経営破綻事件など、様々なニュースが報じられ、ビットコインという言葉は広く知られるようになりました。仮想通貨という新しい概念が、一般の人々にも浸透するきっかけになったと言えるでしょう。
ものまねメイク(ざわちん)
タレントのざわちんが有名人のものまねメイクをブログやSNSで公開し、大きな反響を呼びました。高度なメイク技術で様々な有名人に変身するざわちんのメイクは、多くの人々を驚かせ、ものまねメイクという言葉は広く知られるようになりました。メイクの技術だけでなく、ネットを活用した情報発信の方法としても注目を集めました。
オマエは全然まな板のスゴさを分かってない/まな板にしようぜ
ネット掲示板などで生まれたこの言葉は、特定の文脈で使われるネットスラングです。相手を挑発するような意味合いで使われることが多く、ネットユーザーの間で広く共有されました。独特の言い回しが、ネット特有のコミュニケーションを象徴していると言えるでしょう。
ごきげんよう
NHKの連続テレビ小説「花子とアン」で、ナレーションを担当した美輪明宏の口癖「ごきげんよう」も、2014年に広く知られました。上品で優雅な響きを持つこの言葉は、ドラマの人気と共に広く浸透し、日常会話でも使われるようになりました。ドラマの影響力の大きさを改めて感じさせます。
今でしょ!
予備校講師の林修がCMで使ったフレーズ「今でしょ!」も、2013年から引き続き2014年も流行しました。力強い口調と印象的な映像が、多くの人々の記憶に残りました。何かを始める際に、この言葉を思い出す人もいるかもしれません。
倍返しだ!
2013年に放送されたドラマ「半沢直樹」の決め台詞「倍返しだ!」も、2014年も引き続き話題となりました。痛快なストーリーと、主人公の力強い言葉は、多くの視聴者の心を掴み、社会現象とも言えるほどのブームを巻き起こしました。この言葉は、何か仕返しをする際に使われる定番のフレーズとして、定着しました。
まとめ
2014年のネット流行語を振り返ってみると、その年に起きた出来事や社会現象が色濃く反映されていることが分かります。STAP細胞の研究、政治家の不祥事、テレビ番組やCMの流行、ネットスラングなど、様々な要素が言葉を通して記憶に刻まれています。これらの言葉は、単なる一時的な流行ではなく、その時代を象徴する文化的な遺産と言えるかもしれません。後になってこれらの言葉を振り返ることで、当時の社会の雰囲気や人々の関心を追体験することができるでしょう。ネット流行語は、時代を映す鏡なのです。